子供たちが通った幼稚園の園庭には桜の老木がある.姥桜と言いながらも路を塞ぐほどに狂い咲くこともあるが力のある地主が周囲に文句を言わせない.無理が通れば道理引っ込むもたまには良いものだ.今年はカミさんとその下を歩いてみた.今年の桜は遅かったけれども彼女の散歩にはちょうどタイミングが良かったのかも知れない.

昨晩は稚内グランドホテルで30年ぶりの同窓会.南稚内界隈の夜は楽しい.店は覚えていないが結局4次会まで.
朝はチェックアウトして末広方面の海まで.二日酔いで重くなった身体を横たえて,ずっと故郷の風の音を聞いていた.こんなに大人になってしまった.でもそれは日本列島最北端の大地の太古から連綿と続く時間の中では一瞬なのだ.





宗谷岬は子供の頃誰かの車で何回か行ったことがあったはずなのに,まるで初めて訪れる観光地のようだ.でもこのトーチカを見た途端,ふと「バルチック艦隊」という単語が浮かんだ.きっとそれはここに連れてきてくれた誰かが僕に教えてくれたことだ.
YSとのツーリング(ポタリング?)は天気に恵まれて有意義なものだった.高校時代はほとんど話したことがなかった.当然のことながら,彼には彼の,僕には僕の人生があった.そんな当たり前のことが新鮮で楽しかった.


30年ぶりの高校同窓会で故郷の稚内を訪れた.とは言っても去年,プチ同窓会はやってもらったばかり.今回は輪行稚内周辺を廻ることも目的の1つに加えている.
直行便で声問空港.車でKHの自宅まで.自転車を組み立て抜海経由でサロベツ原野に向かった.本物のアスリートとのツーリングは初めて.その飽くなきストイックな走りの探求に驚きつつも,僕たち中年の限界はまだまだ見えないと元気づけられた.
遅くなってしまったのでKSに車で迎えに来てもらったのは不本意だったが...南稚内で祝杯.


NHK教育細野晴臣の特集を観ていた.「Smile」をかなりアコースティックな編成で唄っていて,この曲がチャップリンのものだと今はじめて知った(僕にとってこの曲は小野リサだったから).

歌詞がこんなに良いということも知らなかったのでちょっと意訳してみた.


”Smile”
Words by John Turner and Geoffrey Parsons and music by Charlie Chaplin

スマイル 胸がキュッと来て
スマイル 張り裂けそうだ
空には雲も立ち込めてきた
でも大丈夫
スマイル 怖くても悲しくても
スマイル 明日になれば
君には燦々と太陽が降り注ぐから


喜びが君の顔を照らして
悲しみのシミを消し去ってゆく
それでも涙がこぼれそうなとき
スマイル 泣いても笑っても人生は
スマイル 一回きりだと思うんだ